ときには、胸を貸す側が逆に転んだりして、かっこよくないところを見せることもあるかもしれません。それでも親は、生身の人間として自分を堂々と見せることが大切なのではないでしょうか。
この胸こそ、親として人間としての人格であり、「人間力」の基盤となるものだと思います。そして同時に、十分な「愛」を伝えることが重要なのです。
ただ、日本的な「愛」というのは、しばしば「甘え」と同義語になってしまうことがあります。
しかし「愛」と「甘え」はまったく別のものです。本当の「愛」とは、基本的な価値観を形作るものとして人格形成の基礎になるものです。
愛されていることの確信は、子供に自信をもたせ、固有の価値観を育てます。
そうして自立を促すのです。それこそが「信頼」の究極ではないかと思います。
また、茶人・千利休が「わび」「さび」の境地を築くに至ったのは、恵まれた環境下で多くのよいものを観て深く感じる機会があったからです。だからこそ古びた民具にさえ、「美」を見い出せたのではないかと思います。それこそ、心眼で得たもう一つの価値観だったのではないでしょうか。
子供にはぜひ「愛」のぜいたくを与え、心眼で感じる価値観を伝えたいものです。
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絵を通して浮かび上がる子供たちの内面、その心の風景は、大人にさまざまな諸問題を突き付けてきます。私としては、大人が我が身の在り方について改めて考える契機になればと願っています。本書はそんな思いから、小さな石を投じたつもりです。
絵が浮き彫りにする諸問題を再考いただき、みなさんの子育てや、自分自身の生き方への見直しとなるば嬉しく思います。
さらに、従来からの「IQ神話」による子育て信仰の是非についてお考えいただくよい機会になればとも思います。】
『絵に映された心のSOS』名張淑子:著(色彩心理波動研究所所長)より抜粋。
子供の絵からは、たくさんの言葉にできない思いがあふれでています。
いつも、人としての自分、親としての自分を省みる時間をいただきます。
上の写真にあります本は、お店の図書コーナーにございます。
どうぞお気軽にごらんください☆
描画分析も、児童画診断も、それらが絶対正しいということはないとは思いますが、よき方向へ向かう何かの参考になりましたら嬉く思います。
本日もご覧いただきましてありがとうございます。