カフェモンサンルー

2017/02/09

コントロールドラマの克服

私達は大体において、他人から自分のくせや行動について、
いろいろ文句を言われ続けているものである。
人間はつい、こうした文句を無視したり理屈をつけて拒否したりしがちである。
そして、自分の好きな暮らし方を続けるのだ。
自分をだめにするくせや思い込みに人々が気づき始めている今でさえ、
くせや行動を客観的に見るのは、とても難しいことである。
専門家の助けを必要とするようなひどいコントロールドラマの場合、
危機的状況に直面すると、すでに克服したと思われる古いパターンが再び現れて、
何年もカウンセリングを受けて達成した成果がふいになってしまうことがある。
事実、専門のカウンセラーの間で次第に明らかになっているのは、
本当の進歩のためには、子供時代のトラウマを探求している内に起こる感情の浄化(カタルシス)だけでは足りないということである。
エネルギーと安心を得るための無自覚のコントロールドラマに終止符を打つには、
内的な安らぎの源を発見するために、
問題の根元的な原因に焦点をあて、知的理解を超えたものを見つけることが必要なのである。
そして初めて、外的要因に左右されない安らぎが得られるのだ。
ここで私が言っているのは、異なった種類のカタルシス、感情の浄化である。
これは神秘家が何千年もの間指摘し続けてきたものであり、
最近、ますます耳にすることが多くなっている。
エネルギーを得るために私達が互いにどんなことをやり合っているかわかれば、
次に私達がすべきことは、自分自身を良く見つめることである。
そしてまた、コントロールドラマを作り出している自分の思い込みや信念を明らかにすることと、
内なるエネルギーに触れるために必要な新しい体験を発見することなのである。

…………………………………………………………………………

《聖なるヴィジョン/ジェームズ・レッドフィールド/山川紘矢+亜希子:訳/角川文庫より/P.102〜103》より抜粋。

冒険小説「聖なる予言」で書ききれなかったことを、
ノンフィクションで、わかりやすく書いてくださった一冊。
この内容で552円+税とは、
なんというお得さ!
カフェモンサンルー