その本は
本屋さんの棚で異彩を放っていました。
遠くからでもわかるような、なんだかそこだけ異空間。
前のページが少し読めるように店員さんが工夫してくださっていて、試し読みができるようになっていました。
その日は他の本を買う予定でしたので、本棚に戻しました。
帰宅してからも、なぜだかものすごく気になって仕方ないので、
翌日また本屋さんにでかけ購入しました。
感想は「強烈な一冊。」
夏の暑さも忘れさせてくれるような、サイコサスペンスホラー(と私は感じました。)。
本の帯にある説明は、
【親といるのが息苦しい、でも決別するには罪悪感がある・・・。そんなあなたにこそ読んでもらいたい、毒親との戦いの記録。
「わたしの人生は、お母さんのものじゃない!」】
絵柄がかわいい分、ジワリとリアルな恐怖が伝わってきます。
裏表紙にある『こんな母親とは一緒にいられない!』リスト→
□突然通わされるピアノやバレエ
□ブラジャーを買ってくれない
□アルバイトも学校行事も邪魔される
□わたしの友達と親しくなろうとする
□ケンカしたら職場に抗議の電話
このお母さんは、いつからこんな風になったんだろう。
そして、自分は子供にとって毒親になっていないか、と振り返りヒヤリとします。
いま、親御さんとの関係に悩んでいる方、
子育て中のお母さんお父さんにも、(とくに、「友達親子♪」という危険な意識が芽生えている方)
一読をぜひ。
(心の調子がイマイチのときは避けたほうがよいかもしれません。)
【母がしんどい】
田房 永子/著
新人物往来社
952円+税
作者の方が、お母さんから逃げては失敗し、逃げては失敗し、でもついには逃げ切れたとき、肩にチカラが入っていたらしく私まで脱力感を覚えました。
最後の一言「自分の味方は自分しかできないもんね。」