ありがたし
人の生を受くるは難く、
やがて死すべき者の、
今命あるは有り難し。
正法(みのり)を耳にするも難く、
諸仏(みほとけ)の世に出ずるも有り難し。
(法句経182)
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人が生命を受けることは難しく、
必ず死ぬことになっている者が、
たまたま命があるということは「ありがたい(めったにない)ことだ。
生命を受けたとしても、その生きている間に「正しい教え」に接することはまれで(ありがたく)、
仏が満ち満ちている世(地球上のこの世)に生まれることも難しいものである。
「ありがたし」というのは「有り難し」、「めったに存在しない」という概念から生じたものらしいのです。
「めったにない」「なかなかその辺には存在しない」ということは「あたりまえ」とか「当然」ではない、
ということでもあります。
(未来の知恵シリーズ5 こころの宝島/小林正観/弘園社)
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