カフェモンサンルー

2013/12/28

Love Heals Fear

はりねずみのようになっているようでした。
はりせんぼんのようになっているようでした。
怖いんだなあ、きっと。
おおきなものを相手にすれば神経もお疲れなんだろうなあ。

小林正観さんのお話を思い出しましたのでmemo。

以下、【ただしい人から たのしい人へ】より抜粋。
……………………………………………………
〜あるガイドさん〜

先日こんなガイドさんに出会いました。
年齢は60歳くらいでしょうか。開口一番こうおっしゃるのです。
「私は日本で学校の教師をしていました。
皆さんに対して、ちょっと説教がましいことも言うかと思いますが、それが私の特色です」
その次にどんな話が出てくるのかと関心を持って耳をすましました。
そのガイドさんは、続けてこのような話をしました。
——日本の自然がどんどん失われていき、自分の住んでいる住宅地にまで開発の波が押し寄せてきたので、住みづらくなり、海外に飛び出した。
この国の首都は、いくつかよいところがあるけれども、いろいろなところが気に入らなくて、時々田舎の方に行く。
その田舎も、それなりに良いところがあるが、やはり気に入らないところが多々あり、また帰って来る。
なかなか思うような所には行き着かない。
何年かに一度日本に帰るが、行けば行くだけ、日本があまりにもひどい状態になっているので、居心地が悪く、落ち着かなくなってまたこの国に帰って来る——。
つまり、理想郷を求めて世界各地を旅し、実際に移住し、そこで結婚して子供を産み、生活をしてきた人なのです。
この話を聞いていて、一番前に座っていた私は、そのガイドさんに申し上げました。
「ちょっとマイクを切っていただけますか」
そして二人きりでこういう話をしました。
「私たちは、世の中に起きる現象は中立である、ということを勉強しているグループです。
現象について批判を加えるのではなく、それが実は喜びや幸せであるというとらえ方もでき、さらにその現象について手を合わせて『ありがとう』と言うこともできる、という見方を勉強し、訓練しています。
ですから、あれが気に入らないとか、これが気に入らないとか、
現象がこうじゃないかという話や、世界中に理想郷を求めたけれど、ここも理想郷ではなかったし、ここもそうではなかった、というような話は、聞いていて楽しくはないし、心地よくありません。」
そして、こう続けました。
「あなたの『これが好きだ』『これが嫌いだ』という話は必要がありません。そのようなことはどうでもよいから、ガイドに徹してください。
この国の、例えば気候や風土について、
農産物のことや、交通や仕事のことなどについて、
そういう情報を私たちは聞きたいのです。
ガイドに徹し、情報をたくさん教えてください。」とお願いをしました。
この方は大変頭の良い方だったと思うのですが、あとでバスの中の人たちに聞くと「小林さんが何かちょっと言ったあとで、あの方のお話の内容がガラッと変わりましたよね」と何人もの人が言いました。話を聞いていた人たちにも、その違いが鮮明にわかったようです。
つまり、その方は、私からその一言を言われたこてでハッと気付き、大事なことを悟られたのかもしれません。
それからは、そのバスの中では、情報量の多い楽しいガイドだったようです。
私がそのバスに乗っていないときもあったのですが、ほかの乗っていた人たちの話を聞くと、かなりガイドや情報を伝えることに徹していて、楽しい時間だったそうです。
このガイドさんの存在は、そのあとの私の講演にも大変大きな影響を与えました。
私自身、人前で話すことが多いわけですが、そのときに「自分はこれが好きだ」とか「これが嫌いだ」という話をしたり、
「こういうふうに生きるべきだ」というような意見を人に押しつけるのではなく、情報を話すことに徹することにしよう、と再決意しました。
皆さんは私の持っている情報を聞きに来ている、ということがはっきり認識できたからです。
そのお蔭で、自分が話すときは情報をたくさん話そう、ということを改めて決意することができました。
余計なことかもしれませんが、この本を読んでいる人の中で、人前で話すという状況を与えられた場合、あまり得意でない人にも、そのコツをお教えすることができます。
それは、自分が思っていることを他人に押しつけるのではなく、
自分の持っている「情報」を話せばよい、ということです。
聞いている人たちは、その人の「好きだ」「嫌いだ」「こうするべきだ」「こう生きるべきだ」という話を聞きたいわけではありません。
……………………………………………………以上、抜粋でした。

いらだち怒っている人はおおきな悲しみが胸に。

情報を受け取り、処理するのは自分。今の自分。
完璧な人はこの世に生まれでる必要がないでしょう。
不完全で生まれて成長してゆく。人は変わってゆくもの。善くも悪くも。
 
【誰が誰よりどうだとか
誰の仕事がどうしたとか
そんなことを云っているひまがあるのか
さあわれわれは一つになって】
宮沢賢治
 
日々たくさんの情報をありがとうございます。
敬意と感謝をこめて。 
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