カフェモンサンルー

2014/04/06

オキシトシン

NHKの番組がオキシトシンをよく取り上げるようになりました。
昨日の夜には「人体ミクロの大冒険」、
2日の朝には「あさイチ」で取り上げていたようです。
非常に希望と期待あふれるお話のようでした。
人工的につくられたオキシトシンの点鼻薬があるそうです。
CM?
震災前のニュースにこんな記事がありました。
【「愛情ホルモン」オキシトシンのダークサイド】http://wired.jp/2011/01/14/「愛情ホルモン」オキシトシンのダークサイド/
英語原文 http://www.wired.com/2011/01/oxytocin-social-favoritism/

愛情や信頼などの感情を呼び起こすとされるホルモン『オキシトシン』。
ある実験では、被験者がエスノセントリック(自民族中心主義)な傾向が増えるという衝撃の結果があるそう。
アムステルダム大学のCarsten De Dreu教授によると、
「オキシトシンに関するこれまでの研究は、薔薇色の楽観的なイメージを作るものだった。
しかしわれわれは、進化を生き抜いてきた人間の神経システムが、
人に、見境無く他人を愛せるようにさせるという見方は、
奇妙だと考えた。」
「今回の研究で、オキシトシンの影響下では、
同じグループに属する仲間への優遇が増えることを確認。
これは、裏を返せば、
自分のグループに属さない人を排除することでもある。」

また、オレゴン州立大学の神経心理学者 Sarina Rodriguss氏は、
「今回の研究に先立つ最近のデータとして、
オキシトシンは、
自分の嫌いな人が何かに成功した場合には嫉妬をかきたて、
嫌いな人に自分が勝った場合には得意な気持ちにさせる、
というものがある。
オキシトシンは、われわれが社会において、どこにどのような立場で属しているかを規定する鍵となっている。」
と述べているそうです。

脳に作用する薬や物質は
本当に気をつけなくてはいけないのでしょうね。
操り人形にならないように。

健康番組や情報番組が
やけに同じ話題を持ち出すときは
自分で調べたりしないとやっぱり危険だなあと思いました。

これからの研究にも目が離せません。
まだ研究中なのに、見切り発車。
そもそもの原因はどこか。


本日もご覧いただきましてありがとうございます。

追記:渋谷にある診療所所長さんのブログにオキシトシンについてあり、非常に興味深い記事でしたのでmemo。
【オキシトシンとバゾプレシンの話】http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2011-02-23
オキシトシンを点鼻で使用しても、そのほとんどは血液に入り、理屈では脳には移行しない、と書かれています。血液に入ったら脳に行くのではないのかな。素人だからわからないけど。
若干の脳内移行はあるのかもとも書かれていますね。
興味深いなあ。

追記2:さらに
東京大学准教授の池谷祐二さんのお話がありました。
【脳科学が発見! 吸うと人を信じてしまう魔法の物質】http://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20140224-00011992-president-column
「このホルモンを人に投与した実験が、実に衝撃的です。
オキシトシンを鼻から吸引させたところ、
金銭取り引きで相手の言葉をほとんど盲信してしまったのです。
その結果、損害を被っても、ふたたびオキシトシンを投与すると、
損害のことを忘れてふたたび相手を信じてしまいます。
オキシトシンは、まさしく取り扱い要注意のホルモンです。」

相手をコントロールしたい人には
たまらない物質かもしれませんが
幸せのホルモンのはずが、結果的に正反対になってしまいそうです。
人工的なオキシトシンは、自立を阻むことになり個々の人間としての健やかな精神の成長を止めたい方々にとって「魔法の薬」になるかもしれません。
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