高田郁さんのエッセイ集
高田郁さんの本をお客様に貸していただいてから
そのやさしく慈愛に満ちた世界のファンになりました。
いま、初のエッセイ集「晴れときどき涙雨」を読んでいます。
「幸せになろう」というエッセイの中で、高田郁さんは中学一年生のときにあったいじめについて書かれています。
女性の体育教師から名指しで
「クラスで一番気にくわんのはお前や」
と言われたことでいじめが始まったそうです。
二学期の始業式に、男子生徒から暴力を振るわれ、肋骨骨折、内臓損傷で緊急入院に。
でも高田郁さんはそのいじめについて表にださなかったため、学校はこれ幸いと「事故」として処理。
入院中の小児病棟で、子供が亡くなり、親が泣いている声を聞き、その悲しみを感じ、「死」の誘惑にとりつかれずに済んだと書かれています。
十年ほど前、小さな新聞記事にある公務員の不祥事が載っていたのを見つけます。
「無銭飲食に飲酒運転」で逮捕されたのは、いじめの発端となった女性体育教師!
高田郁さんは「神様も味な幕切れを用意してくださったものだ」と溢れる涙を拭ったそうです。
そしてこんな風にまとめていらっしゃいます。
…………………………………………………………………………
世の中には、こちらの頭が下がるような立派な教育者が沢山いる。
だが、その一方で教師になるべきではなかった者が居ることも事実なのだ。
そうした教師に関わった生徒こそ被害者ではないか。
理不尽ないじめに遭っている子供たち、
どうか死を選ぶ前に、あなたを苦しめた相手を見返す道を歩いて欲しい。
いじめた相手への一番の復讐は、
あなたが真っ当な人生を歩いて、幸せになることだ。
苦しんだ分、とびきり幸せになろうね。
…………………………………………………………………………
『晴れときどき涙雨〜高田郁のできるまで』 高田郁
そのやさしく慈愛に満ちた世界のファンになりました。
いま、初のエッセイ集「晴れときどき涙雨」を読んでいます。
「幸せになろう」というエッセイの中で、高田郁さんは中学一年生のときにあったいじめについて書かれています。
女性の体育教師から名指しで
「クラスで一番気にくわんのはお前や」
と言われたことでいじめが始まったそうです。
二学期の始業式に、男子生徒から暴力を振るわれ、肋骨骨折、内臓損傷で緊急入院に。
でも高田郁さんはそのいじめについて表にださなかったため、学校はこれ幸いと「事故」として処理。
入院中の小児病棟で、子供が亡くなり、親が泣いている声を聞き、その悲しみを感じ、「死」の誘惑にとりつかれずに済んだと書かれています。
十年ほど前、小さな新聞記事にある公務員の不祥事が載っていたのを見つけます。
「無銭飲食に飲酒運転」で逮捕されたのは、いじめの発端となった女性体育教師!
高田郁さんは「神様も味な幕切れを用意してくださったものだ」と溢れる涙を拭ったそうです。
そしてこんな風にまとめていらっしゃいます。
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世の中には、こちらの頭が下がるような立派な教育者が沢山いる。
だが、その一方で教師になるべきではなかった者が居ることも事実なのだ。
そうした教師に関わった生徒こそ被害者ではないか。
理不尽ないじめに遭っている子供たち、
どうか死を選ぶ前に、あなたを苦しめた相手を見返す道を歩いて欲しい。
いじめた相手への一番の復讐は、
あなたが真っ当な人生を歩いて、幸せになることだ。
苦しんだ分、とびきり幸せになろうね。
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『晴れときどき涙雨〜高田郁のできるまで』 高田郁
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