カフェモンサンルー

2015/05/14

伝えること

不安が無い子どもがいるだろうか。
どんなに愛を注いでいても(注いだつもりでも)
日常の些細なことで不安がうまれる。

大人は愛情表現が苦手だ。
苦手な人が多い気がする。

愛してほしいならそれ以上に愛してよ、とか
わかりやすい点数や、権力のあるとされるものからの称賛。
条件付きの愛情表現ばかり。
それは不器用さゆえの照れ隠しなのか、
心の奥に隠れている内なる子どもの叫びなのか。

昨日のドラマ「Dr.倫太郎」は、観ていて心が痛かった。
痛すぎて、今も体調が悪い。
エンパスの人はドラマは本当はあまり観ない方がいい。

「生まれてきてくれて、ありがとう。」

陳腐に聞こえるかもしれないけれど、
赤ちゃんの頃からシャワーのように聞かせたい。

誰もが大人になる途中で生まれてきた意味を探し出すとき、
親や周りから
「You have a right to be here.」
「あなたはここにいていいのですよ、
あなたはここにいる権利があるんですよ、
誰もあなたがここにいることを責めたりしないですよ、
あなたがいてくれてうれしい、
生まれてきてくれてありがとう。」
というメッセージを受け取っていれば、
その意味を探す過程のスタート地点がかなり違うものになると想像します。

「のむな、危険!」の著者、北野慶さんのブログに、ドラマの感想がありましたのでメモ。
【「Dr.倫太郎」の診察を受けられるのはセレブな人だけ、という現実】http://kei-kitano.blog.so-net.ne.jp/2015-05-14

写真は、ちびっこが四歳くらいのころ、お菓子の空き箱の裏にクレヨンで書いた私へのお手紙。

「ままへ。ままが ぼくお(を)♡してる?」

ひらがなを覚えはじめたばかりの、たどたどしい文字。
母である私へ、愛情の確認をする手紙。
いま読んでも涙がでる。
忙しくて大変な頃だった。

詩人の長田弘さんが「花を持って、会いにゆく」という詩の中でこのように表現している。

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ことばって、何だと思う?
けっしてことばにできない思いが、
ここにあると指すのが、ことばだ。
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