カフェモンサンルー

2011/11/25

抱き参らせて

以下、数多くのアスリートを育成しさまざまな社会活動もされている木津龍馬さんのお話です☆
 
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日本人の食生活が大きく乱れ始めたのは、戦後、欧米文化が日本に入ってきてからです。
東洋医学では「病は善」です。自分の心身のバランスが崩れたことを、「病」という形で「教えて」くれているという考え方。外と内の状態を整えるための「浄化」という発想です。だから、発熱があれば「体が排毒・解毒をしてくれている」状態と捉え、それを「好転反応」といって良い方向に転じていると考える。
でも、西洋では「病は悪魔」。悪いものだから「排除する」という発想です。ですから、体内の悪い部位を切り取る「解剖学」が発達したのです。
一方、中国などの体表医学には「ツボ」があります。一見、患部とは関係無い痛点(ツボ)を刺激することにより、氣の流れを良くし免疫を上げる。病気に対する考え方が正反対なんですね。
これは宗教観にも同じことが言えて、西洋では「神と悪魔」がいるので、やはり悪魔は排除する。魔女狩りなんかそうです。
ところが日本の神道では、正しい神は「直日(なおひ)」と呼び、悪神を「禍津日(まがつひ)」と呼びます。『古事記』などにも載っていますが、悪神の禍津日は禍津日のままではなく、必ず「抱き参らせて、直日に転換する」って発想なんですね。ずっと悪いままではなくて「必ず変わるんだよ」「直日に転換するんだよ」っていう考えで、それがそのまま医学にも表れているわけです。
陰陽も同じで、陰と陽のどっちが良い悪いでなく、表裏一体で成り立っていて必ずどちらも必要です。
西洋には、「中を取る」とか「中庸」の発想はなく、「イエス」「ノー」で割り切る。もちろん、日本人でも「イエス」「ノー」をはっきりさせなくてはいけない場合もあります。でも、基本はどちらかに偏るのではなく、間を取って「どうにかならんか」と考える。だから「ファジー(あいまい)」って言葉も生まれるわけです。西洋の発想だと「ファジー」なんてありえないのに、日本では電気釜にもファジースイッチなんてついています。食の本を見ても「塩を少々」とか「お好みの加減で」など、西洋にはないバランス感覚が日本にはあるんです。
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以上。
「抱き参らせて、直日に転換する」
すごくいいなぁ、いい発想だなぁ、とメモしました。
世界情勢、教育、子育て、経済、「抱き参らせて、直日に転換☆」
 
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