ドイツの国営放送 続き
24日の「ドイツの国営放送」の続きです。
【ホメオパシーは医学なのか、まがいものなのか?】 http://www.youtube.com/watch?v=uwwdpnh7Uq4
字幕の英語を、日本語に訳してくださいました。ありがとうございます!→ pimboke6さん http://homeopa.exblog.jp/23011589/
では続きです。
…………………………………………………………………………
このようにして「似たものが似たものを治す」という
ホメオパシーの基本原理ができあがりました。
ジェンス・ヴルスターは、
患者の症状の全体像をもっともよく示すレメディーを選びます。
つまり治るのはガンそのものではなく、患者の体調全体です。
これがクラシカルホメオパシーです。
「ホメオパシーのレメディーは身体に入り、免疫を変化させます。
独特のプロセスによって、免疫が刺激され、反応するのです。
となれば、免疫システムが腫瘍を認識できたときには、それと戦うこともできると考えざるを得ません。
これが慢性病に対するホメオパシーの作用の仕方です。
病気とは秩序が乱れることですが、
そこに秩序を取り戻し、別の秩序を生み出すのです」
クララ・シュミットはホメオパシーと平行して、抗がん剤治療を受けることに決めました。
彼女の病状では、抗がん剤で死期を先に延ばすことはできても、
死に向かうプロセスを止めることはできないはずでした。
しかし、ホメオパシー治療を始めて3ヶ月後、
クララ・シュミットの身体から腫瘍はすっかり消えていました。
「その診断を聞いたときは信じられませんでした。
感謝の気持ちや、すべてがひとつになってやってきて……
うまく説明できません。
でも結局、私はアロパシー(現代医学)の医者ですし、それで生計を立てていますが、
あんな体験をしたあとですから、今もホメオパシーを続けています。」
クララ・シュミットは完治については語りたがりません。
ガンが再発するかどうか、だれにもわからないからです。
ですから彼女は薬を取り続けていますし、腫瘍に対する抗体療法も受け始めました。
それでもホメオパシーのレメディーを取りつづけています。
サンタクローチェ・クリニックでは、
ホメオパシーとアロパシー医学をどちらも受け入れています。
ここに来る患者の多くはすでに普通の病院の治療を受けています。
ジェンス・ヴルスターと彼のチームの医師たちは、化学療法や放射線療法の副作用に対処し、
病気の苦痛を取り除くことで、よい結果を得ています。
サンタクローチェ・クリニックには、
ホメオパシーで治ったガン患者のケース資料が100件以上もあります。
ホメオパシーの治療を受けてガンが消えた患者。
アロパシー医学に見放された患者。
ホメオパシーには「有効成分がない」と言われていますが、
それでも驚くような効果があるようです。
しかし残念ながらクララ・シュミットのケースでは、
何によって治ったのかがわかりません。
ホメオパシーなのか、抗がん剤なのか。
ホメオパシーは効くのでしょうか、効かないのでしょうか?
この疑問に明確に答えるためには科学的研究が必要です。
しかしこの手の研究は、実践するのがとても難しいのです。
2005年、ひとつの調査によって、ホメオパシーは間違っていることが証明されました。
科学者のチームがホメオパシーに関する110件の研究を分析したのです。
この大がかりな調査の結果は、有名なランセット誌に掲載されました。
この科学者たちは、ホメオパシーがプラシーボよりもよく作用するという証拠を見つけられませんでした。
ホメオパシー批判者たちは、自分たちの考えが確認されたと思いました。
ランセット誌の編集者によれば、科学が「ホメオパシーの章」に幕を閉じたのです。
しかし、そんなに単純なものでしょうか?
ミュンヘン技術大学のクラウス・リンデは、六年前からホメオパシーを研究しています。
そして、ホメオパシーの治療は複雑なため、
科学的実験を応用できないことを知っています。
「特に、ホメオパシー的観点から見れば、このような実験を行うのは容易ではありません。
ホメオパシーのシステムでは、個々のケースに応じた方法が必要になります。
ですから従来的な科学の方法論をあてはめるのは難しいのです。
しかも、このような研究に対する情報や要求や経験が不足しています。
問題は、ホメオパシーが全体として効果的かどうかということです。
言い換えれば、私たちが知りたいのは、
治すのはホメオパシーそのものなのか、
ホメオパシーというパッケージ全体なのかということです」
しかも、2005年の調査で発表された否定的な結果には弱点があり、
クラウス・リンデによれば、あれはしっかりした調査ではないとのことです。
110件の実験のうち、統計的に意味があるとされた8件の実験だけが選ばれ、評価されています。
これはあまりに少ない。
しかもその選択理由が明らかにされていません。
「たとえば、もし再分析のときのように40件の実験が含まれていたら、肯定的な結果が出たでしょう。
ということは、あの結果は明確ではないということです。
あれが示すのは、プラシーボと比べた場合に、異論の余地のない証拠は
何もないということだけです」
にもかかわらず、これまでのところ公の報告は、
ホメオパシーには効果がないと結論つけています。
ホメオパシーの有効性を示す多くの科学的研究があるにもかかわらずです。
ここベルン大学でも、医師たちは初めのうちホメオパシーの効果に懐疑的でした。
マイヤーシュタインリンのチームは、
ホメオパシーがADHD(注意欠損障害)の子供たちに有効かどうかを調べようとしました。
ホメオパス兼小児科医のハイネ・フレイもこのチームの一員でした。
彼の任務は患者をホメオパシーで治療することでした。
対象患者の選択は、ベルン大学病院で集中度と知覚度のテストを行い、
各患者のADHDの重症度を判断することから始めました。
最終的に80人以上の子どもがこの研究に参加し、そのすべてが同程度の重症度でした。
まずハイネ・フレイは、各患者にそれぞれ適したレメディーを選ぼうと努めました。
それは必ずしも最初の選択で成功するとは限りません。
患者によっては、三度目のレメディーで改善が見られることもあります。
合計すると、子どもたちに作用したレメディーは17種類ぐらいでした。
医師たちが驚いたことに、
それらのレメディーの効果は否定しがたいものでした。
「最初のスクリーニングでは、
注意欠損症状に顕著な改善が見られました。
これは親御さんからの報告と、心理テストの結果をもとにしています」
その後、科学的実験が始まりました。
4週間、一つのグループの患者はプラシーボだけをとりました。
別のグループの患者は適切なホメオパシーレメディーをとりました。
そして最後に、双方の治療方法を入れ替えました。
医師も患者も、
いつプラシーボを使い、いつレメディーを使ったかわかりません。
最終的に、全員が適切なレメディーをとりました。
この間、医師は定期的に病状の変化を調べました。
結果は驚くべきものでした。
「この実験でホメオパシーが効かないことを証明しようとしたのだとしたら、
その主張は正しくないと言わざるを得なかったでしょう。
しかし私たちの出発点は、
ホメオパシーは効く、ということでした。」
にも関わらず、大学の医師たちが自問するのは、
効いたのはレメディーなのか、医師と患者の関係なのか、ということです。
ハイネ・フレイにとって、答えは明白でした。
「普通はこうです。
私たちは最初から適切なレメディーを見つけられることはなく、
たいてい数種類のレメディーを次々に試して見つけます。
観察によれば、たとえ私と患者の関係が変わらなくても、
プラシーボは全く効きませんでした。
ところが適切なレメディーを与えると、顕著な改善が見られました。
これは、効果をもたらしたのは医師と患者の関係ではなく、
レメディーであったということを証明しています。」
この実験は、ある客観的事実に光を投げかけました。
従来の科学の方法論でホメオパシーの研究ができるということです。
しかしそれは簡単ではありません。
この結果に興奮した医師たちは、それをランセット誌に載せようとしましたが、
編集者に断られました。
「10日後に返答が来て、
この研究はとてもよくできているが当誌には向かないと言われました。
うちの読者はこのような題材を求めてはいない、というのです。
明らかに彼らは、ホメオパシーの有効性を示すような研究は載せたくなかったのです。」
この研究結果が発表されて五年後の今、
対象となった患者の90パーセントはホメオパシーだけで治療を続けているか、治療を放棄しています。
それ以外の患者はアロパシー治療を続けましたが、症状は悪化しました。
(またまた続きます)
…………………………………………………………………………
長文におつきあいいただきありがとうございます。
後半、さらにおもしろくなります!
おたのしみに♪
【ホメオパシーは医学なのか、まがいものなのか?】 http://www.youtube.com/watch?v=uwwdpnh7Uq4
字幕の英語を、日本語に訳してくださいました。ありがとうございます!→ pimboke6さん http://homeopa.exblog.jp/23011589/
では続きです。
…………………………………………………………………………
このようにして「似たものが似たものを治す」という
ホメオパシーの基本原理ができあがりました。
ジェンス・ヴルスターは、
患者の症状の全体像をもっともよく示すレメディーを選びます。
つまり治るのはガンそのものではなく、患者の体調全体です。
これがクラシカルホメオパシーです。
「ホメオパシーのレメディーは身体に入り、免疫を変化させます。
独特のプロセスによって、免疫が刺激され、反応するのです。
となれば、免疫システムが腫瘍を認識できたときには、それと戦うこともできると考えざるを得ません。
これが慢性病に対するホメオパシーの作用の仕方です。
病気とは秩序が乱れることですが、
そこに秩序を取り戻し、別の秩序を生み出すのです」
クララ・シュミットはホメオパシーと平行して、抗がん剤治療を受けることに決めました。
彼女の病状では、抗がん剤で死期を先に延ばすことはできても、
死に向かうプロセスを止めることはできないはずでした。
しかし、ホメオパシー治療を始めて3ヶ月後、
クララ・シュミットの身体から腫瘍はすっかり消えていました。
「その診断を聞いたときは信じられませんでした。
感謝の気持ちや、すべてがひとつになってやってきて……
うまく説明できません。
でも結局、私はアロパシー(現代医学)の医者ですし、それで生計を立てていますが、
あんな体験をしたあとですから、今もホメオパシーを続けています。」
クララ・シュミットは完治については語りたがりません。
ガンが再発するかどうか、だれにもわからないからです。
ですから彼女は薬を取り続けていますし、腫瘍に対する抗体療法も受け始めました。
それでもホメオパシーのレメディーを取りつづけています。
サンタクローチェ・クリニックでは、
ホメオパシーとアロパシー医学をどちらも受け入れています。
ここに来る患者の多くはすでに普通の病院の治療を受けています。
ジェンス・ヴルスターと彼のチームの医師たちは、化学療法や放射線療法の副作用に対処し、
病気の苦痛を取り除くことで、よい結果を得ています。
サンタクローチェ・クリニックには、
ホメオパシーで治ったガン患者のケース資料が100件以上もあります。
ホメオパシーの治療を受けてガンが消えた患者。
アロパシー医学に見放された患者。
ホメオパシーには「有効成分がない」と言われていますが、
それでも驚くような効果があるようです。
しかし残念ながらクララ・シュミットのケースでは、
何によって治ったのかがわかりません。
ホメオパシーなのか、抗がん剤なのか。
ホメオパシーは効くのでしょうか、効かないのでしょうか?
この疑問に明確に答えるためには科学的研究が必要です。
しかしこの手の研究は、実践するのがとても難しいのです。
2005年、ひとつの調査によって、ホメオパシーは間違っていることが証明されました。
科学者のチームがホメオパシーに関する110件の研究を分析したのです。
この大がかりな調査の結果は、有名なランセット誌に掲載されました。
この科学者たちは、ホメオパシーがプラシーボよりもよく作用するという証拠を見つけられませんでした。
ホメオパシー批判者たちは、自分たちの考えが確認されたと思いました。
ランセット誌の編集者によれば、科学が「ホメオパシーの章」に幕を閉じたのです。
しかし、そんなに単純なものでしょうか?
ミュンヘン技術大学のクラウス・リンデは、六年前からホメオパシーを研究しています。
そして、ホメオパシーの治療は複雑なため、
科学的実験を応用できないことを知っています。
「特に、ホメオパシー的観点から見れば、このような実験を行うのは容易ではありません。
ホメオパシーのシステムでは、個々のケースに応じた方法が必要になります。
ですから従来的な科学の方法論をあてはめるのは難しいのです。
しかも、このような研究に対する情報や要求や経験が不足しています。
問題は、ホメオパシーが全体として効果的かどうかということです。
言い換えれば、私たちが知りたいのは、
治すのはホメオパシーそのものなのか、
ホメオパシーというパッケージ全体なのかということです」
しかも、2005年の調査で発表された否定的な結果には弱点があり、
クラウス・リンデによれば、あれはしっかりした調査ではないとのことです。
110件の実験のうち、統計的に意味があるとされた8件の実験だけが選ばれ、評価されています。
これはあまりに少ない。
しかもその選択理由が明らかにされていません。
「たとえば、もし再分析のときのように40件の実験が含まれていたら、肯定的な結果が出たでしょう。
ということは、あの結果は明確ではないということです。
あれが示すのは、プラシーボと比べた場合に、異論の余地のない証拠は
何もないということだけです」
にもかかわらず、これまでのところ公の報告は、
ホメオパシーには効果がないと結論つけています。
ホメオパシーの有効性を示す多くの科学的研究があるにもかかわらずです。
ここベルン大学でも、医師たちは初めのうちホメオパシーの効果に懐疑的でした。
マイヤーシュタインリンのチームは、
ホメオパシーがADHD(注意欠損障害)の子供たちに有効かどうかを調べようとしました。
ホメオパス兼小児科医のハイネ・フレイもこのチームの一員でした。
彼の任務は患者をホメオパシーで治療することでした。
対象患者の選択は、ベルン大学病院で集中度と知覚度のテストを行い、
各患者のADHDの重症度を判断することから始めました。
最終的に80人以上の子どもがこの研究に参加し、そのすべてが同程度の重症度でした。
まずハイネ・フレイは、各患者にそれぞれ適したレメディーを選ぼうと努めました。
それは必ずしも最初の選択で成功するとは限りません。
患者によっては、三度目のレメディーで改善が見られることもあります。
合計すると、子どもたちに作用したレメディーは17種類ぐらいでした。
医師たちが驚いたことに、
それらのレメディーの効果は否定しがたいものでした。
「最初のスクリーニングでは、
注意欠損症状に顕著な改善が見られました。
これは親御さんからの報告と、心理テストの結果をもとにしています」
その後、科学的実験が始まりました。
4週間、一つのグループの患者はプラシーボだけをとりました。
別のグループの患者は適切なホメオパシーレメディーをとりました。
そして最後に、双方の治療方法を入れ替えました。
医師も患者も、
いつプラシーボを使い、いつレメディーを使ったかわかりません。
最終的に、全員が適切なレメディーをとりました。
この間、医師は定期的に病状の変化を調べました。
結果は驚くべきものでした。
「この実験でホメオパシーが効かないことを証明しようとしたのだとしたら、
その主張は正しくないと言わざるを得なかったでしょう。
しかし私たちの出発点は、
ホメオパシーは効く、ということでした。」
にも関わらず、大学の医師たちが自問するのは、
効いたのはレメディーなのか、医師と患者の関係なのか、ということです。
ハイネ・フレイにとって、答えは明白でした。
「普通はこうです。
私たちは最初から適切なレメディーを見つけられることはなく、
たいてい数種類のレメディーを次々に試して見つけます。
観察によれば、たとえ私と患者の関係が変わらなくても、
プラシーボは全く効きませんでした。
ところが適切なレメディーを与えると、顕著な改善が見られました。
これは、効果をもたらしたのは医師と患者の関係ではなく、
レメディーであったということを証明しています。」
この実験は、ある客観的事実に光を投げかけました。
従来の科学の方法論でホメオパシーの研究ができるということです。
しかしそれは簡単ではありません。
この結果に興奮した医師たちは、それをランセット誌に載せようとしましたが、
編集者に断られました。
「10日後に返答が来て、
この研究はとてもよくできているが当誌には向かないと言われました。
うちの読者はこのような題材を求めてはいない、というのです。
明らかに彼らは、ホメオパシーの有効性を示すような研究は載せたくなかったのです。」
この研究結果が発表されて五年後の今、
対象となった患者の90パーセントはホメオパシーだけで治療を続けているか、治療を放棄しています。
それ以外の患者はアロパシー治療を続けましたが、症状は悪化しました。
(またまた続きます)
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長文におつきあいいただきありがとうございます。
後半、さらにおもしろくなります!
おたのしみに♪
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