カフェモンサンルー

2015/11/23

カーリル・ギブラン/子どもについて

あなたの子どもは、あなたの子どもではない。
子どもは生命の切望そのものの 息子であり娘である。

あなたを通ってくるが、あなたから来るのではない。
あなたとともにいるが、あなたに属してはいない。

子どもに愛を与えるのはよいが、
あなたの考えを与えてはいけない。
子どもには自分の考えがあるのだから。

あなたの家に子どもの身体を住まわせるのはよいが、
魂まで住まわせてはいけない。
子どもの魂は明日の家に住んでいるのだから。
その家を、あなたは夢の中でさえ訪れることはできない。

あなたは子どものようになろうとしてもよいが、
子どもをあなたに似せようとしてはいけない。
生命は後ろ向きには進まず、昨日にとどまることもないのだから。

あなたは弓であり、
子どもはその弓から放たれる生きた矢である。
射手は無限の道程の上にねらいを定め、
力のかぎりあなたを引きしぼり、
矢をすばやく遠くへと解き放つ。
射手の手の中でたわむことを喜びなさい。

神は 飛ぶ矢を愛するように、
動かない弓をも愛するのだから。


(カーリル・ギブラン/子どもについて)
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