メモ「季節の養生」
─────────────────
「春夏秋冬 季節の養生」
僕は出ている症状に対する対処もさることながら、季節にも意識を向けてレメディーを処方している事は来て頂いている方たちは知っているだろう。季節と対応する臓器と共にそれについて話したい。
春:肝
この季節は冬の間に代謝が落ちて貯めた老廃物が、体液に溶け出し、悪さをするという事が多い。代表的なものは花粉症で、これは浄化である。肝は神経とのかかわりが強い。(特に、自律神経)そして、情緒の中枢でもある。特にうつ病などある人の心の問題などが悪化しやすく、この時期に調子を悪くしやすい。
夏:心臓
最も陽気(熱)を持った臓器は心臓である。中医学(特に経絡治療)では心臓は病まないと考え、心臓そのものではなく、その相性・相克の臓器も見てゆくが、ホメオパシーにはAur.,Dig.Lach.,Naja.,といった心臓に直接的に良いレメディーも多い。特にシニアの人など、不整脈、むくみ、息苦しさなど出やすい季節であるし、若い人でも、階段坂道でハーハーと息が切れる人も多い。熱を少し取ってあげることで熱中症や、夏バテのリスクを減らすことができる。
梅雨&夏の土用:脾臓
日本は特に梅雨、盆以降の台風等低気圧にさらされて湿気の影響が強い。自然療法における「脾臓」とは脾臓、すい臓、胃腸の関係性の働きの事である。俗に夏バテの症状で食欲が落ちて全身がだるいというものがあるがこれが脾虚の典型的な症状である。「脾臓」は後天の精を創り出す大事な臓器であり、患者がありとあらゆる症状が広範囲にある場合、最初に補う場所でもある。
秋:肺
温度が下がり、空気も乾燥してくる。気圧も変わりやすく。皮膚は変わりゆく外気に防衛力を増し、毛穴を閉めて中の温度を守ろうとする。しかし、それによって夏に貯めた熱(暑気)が体から出にくくなる。そのため内側にたまった熱が「炎症」という形で表現されやすい。湿疹、蕁麻疹、口内炎、トビヒなどあらゆる形で症状を出し、内部の熱を放出する。なので、秋は運動で適度に汗をかくことで暑気を逃がすこと、そして、冬に備えて身体が環境の変化に適応する事が重要になる。秋に体育の日や運動会があるというのは重要なことだ。
冬:腎
腎は尿や津液(体液)を扱う臓器ゆえに冷えやすい性質を持つ。故にこの季節は冷やさない事が大事。そして、この臓器の支配である生殖器であるから房事(セックス)をほどほどにする事だ。(女性は房事には肝の血を使う為、男性ほどに考えなくてもよい)腎の不調の特徴は、腰痛、ぎっくり腰、泌尿器のトラブルを起こしやすい。ここのところ腎の季節は冬ではなく夏になりつつある。乾燥した冷たい空気を出すクーラーのおかげで夏に腎特有の症状をうったえる人が増えている。腎が虚していると、熱を持ちやすい心臓の不調を起こしやすくなる。心臓がエンジンなら腎臓はラジエーターなのだ。
-----------------------------------------
「日本ホメオパシーセンター杉並方南町」片桐航さんの記事より
───────────────────
体っておもしろいなあ!
いつも興味深い記事をありがとうございます!
メモでした。
<< ホーム