矛盾
お餅屋さんで、おいなりさんを買って
帰ってきたら
雀が落鳥していました。
カラスやツミがときどき狙っているのを
知っていましたので
それにやられたのかなと哀しくなりました。
寒い冬をやっと越したのに。
焼き鳥を食べる自分と
落鳥を哀しむ自分と。
矛盾を感じながら。
願いは言わなかったけれど
受け取ったの証だとしたら
何を受け取られたのかと
訝しく思う自分に対しても
考えすぎている。
買ってきたおいなりさんの重さが
そのからだの重さに似て。
矛盾をはらみながら
全てが進んでゆく。
そばにあった小さな花をたむけて、
その一生をねぎらう。
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