カフェモンサンルー

2018/04/10

What’s the catch ?

スーパーマーケットに貼り出されていたポスター。

「またまた宮城県メタボワースト3位!」

なんでしょう。
この違和感。
可愛いネコちゃんに何言わす?

この違和感、どこかで見たなあ、
と思いましたら、
2013年の子宮頸がんワクチンのポスターです。
http://monstlou.blogspot.jp/2013/03/blog-post_3966.html
ウエディングドレスを着た若い女性と
赤ちゃんを抱き上げる若いママさん。
キャッチコピーは、
「美しく生きるあなたのために
子宮を守ることは今のあなたと未来の命を守ること
HPVワクチンは接種しましたか?
セクシャルデビューをしたら
20歳から子宮頸がん検診を受けましょう。」
とあります。

一言一句、丁寧に読みます。
言わんとしていることはわかります。
でも、なんだろう。
染み出てくる違和感。
セクシャルデビューて。

そんな違和感が
このメタボ絶対許さない、的なポスターにも感じられます。
こちらはさらに、他県と比べて不名誉だから
県民は痩せろ!ということで、
何というか、何というか。
例えば、親に「となりの〇〇くんは偏差値が高いから、お前ももっと勉強しろ!」と
価値観を押し付けられているような感じがあります。

このような押し付けが
宮城県で子どもたちが自死をしてしまう環境が生まれる価値観の根っこに在る、
ということとの関連はゼロではないでしょう。

多様性をうたいながら、
他県との体型レースに参加して
痩せろ!痩せろ!というのは
どうでしょうか?

差別でしょう?

今、問題になっている「旧優生保護法」で強制的に不妊手術を受けさせられた話と同じ構造ではないだろうか。
官民あげて押し進める感じも。優劣を決めつける構造も。

薬の副作用などで
仕方なくふくよかになっている方もいます。
【精神科に行ってはダメです。幸せになりませんから絶対/仙台/自死遺族の会田中幸子さんのブログ】
http://ken0314.blog.fc2.com/blog-entry-2160.html#comment1494
さまざまな要因があるのに
県が、役所がこのような価値観を押し付けてくることの強烈な違和感。
このようなポスターでは、ふくよかな子どもが学校で差別を受けたり、いじめられるかもしれない、
と想像できないところに、想像力の欠如に、
大きな問題があるんだと思います。

スマートでなくてはならない、
県がそう県民に押し付けているのです。
すこしふくよかの方が長生きというデータもあります。
それぞれの体。工業品ではない。

追記:ワースト三位、このデータは健康診査を受けにきた人からのデータですよね。
つまり、健康に不安を抱える人が受けに行っている傾向が強いかもしれない。
県民全員の本当のデータではないのですよね。
なので順位をきめるのは無意味なのではないでしょうか。

What's the catch?

【ダイアモンドオンライン「メタボ」に隠れた“金儲け”の図式】
http://diamond.jp/articles/-/159191

お金の流れはどうなっているのか。
薬を飲ませる新たな顧客、未病の人たちを見つけるための検診、そんな側面もありそう。
健康な人を病院に送り込むための仕掛け。そんな一面もあるのかもと心に置いておいて。
カフェモンサンルー